インビザライン

インビザラインの外し方と上手く外すコツを解説!

歯科医師
土黒さくら医師
(赤坂さくら歯科クリニック)

鹿児島大学の歯学部を卒業した後、大型医療法人グループの歯科医院の分院長に就任しました。その後、そのほかの歯科クリニックで経験を積んだ上で、赤坂さくら歯科クリニックを開設しました。私はインビザライン認定医として、インビザラインやキレイラインの治療を日々実施しており、多くの患者様から満足の声をいただいています。

透明なマウスピース(アライナー)を用いて歯並びを整えるインビザラインが人気です。

しかし、インビザラインで治療を始めた人の多くが、最初はアライナーが上手く取り外しができずに苦労します。

今回は、インビザラインを正しく外す方法や、外す際の注意点について解説します。

アタッチメントがついている箇所の取り外し方や、便利な取り外し補助器具についても触れていますので、取り外しに悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

インビザラインのアライナーの取り外しが難しい理由

インビザラインのアライナーを取り外すことが難しいと感じるのはよくあることです。

特に、治療を開始してすぐの人は取り外しに悩むことが多いです。

その理由は以下の3点です。

  • 歯のガタガタが強いと外れにくい
  • 最初は歯が動いていない
  • アライナーを外すことに慣れていない

1つずつ解説しましょう。

歯のガタガタが強いと外れにくい

きれいに整った歯は簡単にアライナーの取り外しができます。

しかし、治療を開始してすぐのガタガタが強い歯は、ガタガタした部分のマウスピースの形状が複雑で、ガタついたところにマウスピースが入り込んでいて外しにくいこともあります。

治療が進み、歯並びがきれいになるにつれて簡単にアライナーを取り外しできるようになっていきます。

最初は歯が動いていない

治療を開始してすぐの頃は歯が動き始めておらず、揺れが少ないので固定されており、アライナーが取りにくい状態です。

治療が進むと歯が揺れて移動しますので、取り外しもしやすくなっていきます。

アライナーを外すことに慣れていない

アライナーをスムーズに外せるようになるには慣れも必要です。

慣れてくると簡単に素早く取り外しができるようになっていきますので、最初は焦らずゆっくり行ってみてください。

インビザラインのアライナーの外し方

続いて、インビザラインを正しく外す方法を解説します。

アライナーは1日に何度も取り外しを行いますから、毎回正しい方法で取り外しすることが重要です。

間違えた方法を繰り返してしまうと、亀裂が入ったり形が変わってしまうことがありますので注意をしましょう。

以下の手順を参考に、正しい取り外しをしてください。

①左右どちらか片方の奥を外す

歯の内側に指を入れて、アライナーの内側に人差し指の爪を引っ掛け、左右どちらか片方を外します。

②反対側も外す

反対側の奥も同様に外します。

③前歯部分を外す

左右どちらの奥歯も外れたら、前歯部分を親指と人差し指でつまんでアライナーを外します。

外す際の注意点

取り外しに苦労している人がよくしている間違いは次の3点です。

  • 前歯から外そうとする
  • 半円を描く外し方をする
  • 表側(表面側)から外そうとする

以下でアライナーを取り外す際の注意点について解説します。間違えた外し方をしていた人は参考にしてみてください。

前歯ではなく、奥歯から外す

必ず、アライナーは奥歯から外してください。

アライナーは両方の奥歯にがっちりはまっているため、前歯から外そうとしても決して外れません。

装着するときは前歯からですが、外すときは奥歯から外すのが基本です。

半円を描く外し方をしない

片方だけ外した後に半円を描くように外すのはやめましょう。

アライナーが変形して合わなくなってしまったり、アタッチメントが取れてしまう恐れがあります。

必ず、両方の奥歯をきちんと外すやり方をしてください。

表側(表面側)から外さない

表側(表面側)から外すのではなく、必ず内側に爪を引っ掛けて外すようにしましょう。

表側から無理に外そうとすると、アライナーが壊れたりアタッチメントが取れてしまう原因となります。

アタッチメントがついている箇所の取り外し方

インビザラインでは、歯をより精密にコントロールするためにアタッチメントという突起物(レジン)を装着することがあります。

アタッチメントは治療効果を上げるために非常に重要ですが、アタッチメントがついている箇所はアライナーの取り外しがさらに難しくなります。

アタッチメントがついている箇所の取り外しは、ついている箇所の反対の、歯の内側(舌側)から外すことが重要です。

外側から引っ掛けて外そうとしても取れにくいばかりか、アタッチメントが取れてしまうこともあります。

アタッチメントが取れてしまうと付け直さなければなりませんので、ついている箇所は特に注意をして取り外しを行いましょう。

もしアタッチメントが取れてしまったら、すぐに歯科医院に相談をしてください。

アライナーリムーバーの使い方

ネイルをしている人や爪が長い人、深爪の人はアライナーを取り外すのが難しくなります。

このような人は、「アライナーリムーバー」という取り外しをサポートしてくれる器具を活用するのがおすすめです。

使い方は簡単で、まずは輪っかに指を入れます。

次に、リムーバーのフックをアライナーのふち(奥歯の内側)に引っ掛けて引っ張ります。

反対側も同様にして外すと、アライナーが簡単に外れてくれます。

リムーバーを使用した後は、アライナーケースの中で保管しましょう。

アライナーリムーバーは1000円前後で購入することができますので、アライナーの取り外しに悩んでいる人はぜひ活用してみてください。

まとめ

インビザライン治療を開始してすぐの人が、アライナーの取り外しに苦労するのはよくあることです。

治療が進むにつれ、歯並びが整ってきたり歯が移動してくると取り外しやすくなっていきますので安心してください。

スムーズに外すためのコツは、「①奥歯から」「②内側から」「③左右片方ずつ」行うことです。

また、取り外しが苦手な方やネイルをしている方などはアライナーリムーバーを活用するのも有効です。

間違った方法で取り外しを繰り返すと、アライナーが壊れて作り直しをすることになったり、頻回に外れたアタッチメントを付け直す必要があるので注意をしましょう。

この記事の内容を参考に、正しい方法でアライナーの取り外しをしてください。

より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をおまちしております。

監修医師:土黒 さくら

インビザライン認定ドクター

キレイライン認定ドクター

略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科クリニック 開院

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