「インビザラインの痛み」の真実と効果的な対処法
- 歯科医師
- 土黒さくら医師
(赤坂さくら歯科クリニック)
鹿児島大学の歯学部を卒業した後、大型医療法人グループの歯科医院の分院長に就任しました。その後、そのほかの歯科クリニックで経験を積んだ上で、赤坂さくら歯科クリニックを開設しました。私はインビザライン認定医として、インビザラインやキレイラインの治療を日々実施しており、多くの患者様から満足の声をいただいています。
インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯を矯正する革命的な方法として、近年大きな注目を集めています。
1回の交換で歯が0.25mm移動し、この動きはコンピュータシミュレーションで効率的に計画され、従来のワイヤー矯正と比べ、見た目が目立たないため、大人の矯正治療として特に人気があります。
しかし、新しい治療法には常に疑問や不安が伴います。
中でも「インビザラインは痛いの?」という疑問は多くの方が抱くもの。
実際のところ、インビザラインの痛みは、ワイヤー矯正とは異なる特性を持っています。
この記事では、インビザラインの痛みの真実と、それを軽減するための効果的な対処法について詳しく解説します。矯正治療を検討している方や、インビザライン治療中の方にとって、有益な情報を提供することを目指しています。
目次
「インビザラインは痛い」と言われる場合の原因について
インビザラインは、歯列矯正のための透明なマウスピースを使用する治療法です。
多くの患者が美しい笑顔を手に入れるためにこの方法を選択していますが、治療初期に痛みを感じることがあります。
この痛みは、歯が動くことによるものや、マウスピースの適合性、患者の口腔内の状態など、さまざまな原因によって引き起こされることが考えられます。
赤坂さくら歯科クリニックでは、これらの痛みの原因を正確に特定し、患者一人ひとりの状態に合わせた治療を提供しています。
歯の動きと伴う痛み
インビザラインのマウスピースは、歯を段階的に動かすことを目的としています。
この動きは、歯や歯周組織に一定の圧力を与えるため、特に新しいマウスピースに交換した直後に痛みを感じることが一般的です。
マウスピースのフィット感と痛み
オーダーメイドで作られるインビザラインのマウスピースですが、微細なズレや歯の微動により、時折歯や歯茎に過度な圧力がかかることがあります。
これが痛みの一因となることがあります。
口腔内の健康状態
歯茎の腫れや口内炎、虫歯など、口の中の健康状態が良好でない場合、マウスピースの装着がこれらの部位に刺激を与え、痛みを増幅させることが考えられます。
マウスピースの装着時間が不十分
インビザラインのマウスピース矯正では、1日20〜22時間の装着が推奨されています。
この時間を守ることで、歯は計画どおりに動きます。
しかし、装着時間を守らないと、歯が元の位置に戻る「後戻り」が起こり、マウスピースの装着時に痛みを感じることが増えます。
矯正中の歯は不安定なので、マウスピースをしっかりと装着しないと、痛みが強くなることがあります。
また、矯正が終わった後も、保定のための「リテーナー」を装着しないと、歯が動き、痛みを伴うことが考えられます。
赤坂さくら歯科クリニックの特色
赤坂さくら歯科クリニックでは、患者様の痛みの原因を的確に診断し、それに応じた治療を行うことを心がけています。
最新の技術と熟練したスタッフの手により、マウスピースの適合性を最適化し、患者様の快適な矯正生活をサポートしています。
インビザラインで痛すぎてやめたいと思った時の対処法
インビザライン矯正では、マウスピースの装着を始めた時が一番痛む傾向にあります。
そして、この矯正開始時がインビザラインで生じる痛みを感じるピークの時です。
インビザラインでは、一般的に3日ほどで痛みは落ち着きます。
個人差もあるため、違和感が残る場合もありますが、以下簡単に対処法についてまとめました。
食事中の時の痛み
インビザライン矯正は、矯正器具を付け始めた時が一番痛みを感じやすくなります。
マウスピース矯正中の歯は敏感になり、上下の歯が触れ合うと痛みを感じることがあるかもしれません。
しかし、食事時にはマウスピースを外せるので、食べ物を噛む際の痛みは気にしなくて大丈夫です。
痛み止め薬を飲んでもOK
インビザラインで痛いのが嫌な時は、痛み止めの薬を飲んでも大丈夫です。
ただし、市販のロキソニン等のイブプロフェン系鎮痛薬は、繰り返し服用することで、歯の移動をやや遅らせてしまう可能性があります。
そのため、市販の鎮痛剤を使用する場合は、あらかじめ医師に相談して処方してもらいましょう。
インビザラインで痛すぎるときは医師に相談する
インビザライン治療で我慢できないほどの痛みが続くときは、別の原因が潜んでいる可能性があります。
本来、インビザラインでの矯正は我慢出来ないほどの痛みが生じることはほとんどありません。
そのため、あまりにも痛すぎる時は、マウスピースをつけることにより衛生面を保ちづらく、虫歯などになってしまっているケースや歯茎が歯周病になり、痛みが生じてしまっていたり、親知らずが傷んでいる可能性もあります。
もしインビザラインを始めて痛すぎる、我慢出来ないという時は、自分で痛み止めを飲むだけでなく、医師に相談することで安心できます。
また、医師に相談すれば、虫歯などだけでなくマウスピースがきちんと合っているかも見てもらえます。
インビザライン矯正を考えている方は、矯正中も定期的にメンテナンスをしてくれたり、相談しやすい歯科医院を選ぶことが大切です。
インビザラインがマウスピースに比べ痛くない理由について
上記、インビザラインについて痛いと不安を感じる方向けに解説しましたが、基本的にインビザラインはマウスピースに比べ痛くありません。以下理由を解説します。
インスタグラムでも解説しているので気になった方はぜひこちらもみてください。
日常生活のストレスを軽減させる
インビザラインはマウスピースを使用した矯正方法で、これが大きな特徴となっています。
従来のワイヤー矯正と比較すると、頬や唇に装置が当たることが少ないため、痛みや違和感が軽減されます。
特に食事時や会話中に、装置が頬や唇に触れることで生じる不快感を大幅に減少させることができます。
このように、マウスピース矯正は日常生活の中でのストレスを最小限に抑えることが可能です。
効率的な歯の移動
インビザラインのもう一つの特徴は、歯の移動距離が1回の交換で最大0.25mmに制限されている点です。
この微細な移動は、コンピューターシミュレーションによって最適化されており、歯を効率的かつ痛みを感じにくい方法で動かすことができます。
このシミュレーションにより、治療の進行を予測し、それに合わせてマウスピースを作成することで、痛みの少ない矯正治療を実現しています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
インビザライン矯正で痛みはほとんどが3日ほどで治まり、1週間経てば違和感も消え慣れてくるのが一般的です。
また、合わないマウスピースをしている場合も痛みを感じる原因になってしまいます。
もしインビザライン矯正で我慢出来ないほど痛い、痛すぎてやめたいと思うのであれば、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
そして、インビザライン矯正を考えている方は、定期的な診察やアフターフォローをしっかりしてくれる、丁寧なカウンセリングで信頼出来るクリニックで矯正を始めるのがおすすめです。
より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をおまちしております。