インビザライン矯正の仕組みや注意点について専門医が詳しく解説
- 歯科医師
- 土黒さくら医師
(赤坂さくら歯科クリニック)
鹿児島大学の歯学部を卒業した後、大型医療法人グループの歯科医院の分院長に就任しました。その後、そのほかの歯科クリニックで経験を積んだ上で、赤坂さくら歯科クリニックを開設しました。私はインビザライン認定医として、インビザラインやキレイラインの治療を日々実施しており、多くの患者様から満足の声をいただいています。
インビザライン矯正は、歯科矯正の方法のひとつです。
歯並びが整っていると笑顔がより美しくみえたり清潔な印象を与えたりするので、近年は審美目的の歯科矯正治療を受けられる方が老若男女で増加しています。
なかでもインビザライン矯正は、治療中の負担が少ないといわれており幅広い歯列に対応できる歯科矯正のひとつです。
この記事では、インビザライン矯正の仕組みや注意点、また当院の特徴について紹介していきます。
目次
インビザライン矯正とは?
インビザライン歯科矯正とは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型の歯科矯正です。
透明で目立ちにくいマウスピースを歯列にはめることで歯を移動させ、歯並びを整えます。
1999年にアメリカで使用されるようになり、2020年10月の時点では世界100カ国以上の国で提供され、1300万人以上の人々がマウスピース歯科矯正を受けています。
インビザライン矯正は、アライナーというマウスピースを使用しておこないます。
インビザライン矯正の仕組み
インビザライン矯正は治療計画とマウスピースの作成のために、歯科医師にて写真やレントゲンなどを使用して歯列の状態を確認します。
そのデータをアライン・テクノロジー社に送ると、3D治療計画ソフトウェアを使用して歯科矯正後の歯列のイメージと治療に必要なマウスピースの作成、治療期間が返送されます。
マウスピースは歯科矯正前の歯列の状態から、治療完了まで、複数枚にわたって微妙に異なるものが作成されます。
いよいよマウスピースの装着を開始し、毎日決められた時間正しくマウスピースを装着します。
およそ1〜2週間ごとにマウスピースを交換していき、徐々に歯を移動させる仕組みです。
最終的な治療計画の決定や途中の治療計画の修正は歯科医師がおこないます。
医師の指示を守ってマウスピースを装着しましょう。
インビザライン矯正の特徴
インビザライン矯正は、従来のワイヤー型歯科矯正とは見た目も注意点も異なります。
ワイヤー型歯科矯正とは、歯の表面または裏側にワイヤーを張って歯列に力を加えることで歯を動かす方法です。
歯の向きや角度などを微調整できる
インビザライン矯正は、特殊な3D画像化技術を使って、理想の歯並びまでのマウスピースを複数枚作製します。
コンピューターのシステムでマウスピースを作製するので、些細な歯の向きや角度の調節が可能です。
自分での取り外しができる
インビザライン矯正のマウスピースは、ご自身で取り外すことができます。
むしろ食事の際や歯磨きの際にはマウスピースを外す必要があります。
歯科矯正中でも普段どおりに食事を楽しむことができますし、歯磨きをして口腔内を清潔に保つことができます。
1日の装着時間は20時間以上なので、マウスピースを装着して就寝します。
基本的には日中も装着をして過ごしますが、どうしてもマウスピースを外しておきたいイベントの日などがあれば歯科医師へ相談してください。
目立たずに歯科矯正ができる
インビザライン矯正のマウスピースは、透明な素材でできているので装着中でも目立ちにくいです。
ワイヤー型歯科矯正は歯の表面にワイヤーを張るので、どうしても金属のワイヤーが目立ってしまいますが、マウスピースはその心配がありません。
人前に出ることが多い方や営業職の方にもよく選ばれている歯科矯正です。
アタッチメントの役割
「アタッチメント」とは、歯の表面につけるプラスチックの小さい突起物です。
白~半透明なので歯の表面についていても目立ちません。
インビザライン矯正をするときに、必要に応じて歯科医師が付けます。
アタッチメントがあることで、マウスピースを歯にしっかりと隙間なく装着することができます。
マウスピースをはめて力をかけるとき、歯の状態によっては装着後にマウスピースが浮いてきてしまうことがあります。
アタッチメントは歯の移動に大きく関与します。また、歯とマウスピースを密着させて、治療をスムーズにすすめる役割があります。
アタッチメントの取り外しは医師がおこないますが、アタッチメントが付いていてもマウスピースの脱着は患者様ご自身で可能です。
インビザライン矯正治療を成功させるためのポイントは?
インビザライン矯正には前述したようなメリットが多く、世界中で使用されているマウスピース型の歯科矯正です。
しかし、ネットで検索すると「インビザライン 失敗」「インビザライン 後悔」といった表記もあります。
なにが失敗で、後悔はどのようなときに起こりやすいのか、またインビザライン矯正を成功させるためにどうしたら良いのかを下記にまとめました。
インビザライン矯正の設計がしっかりできる歯科医院を選ぶ
インビザライン矯正は誰にでも適している治療ではなく、インビザライン矯正に適している歯列とそうでない歯列があります。
インビザライン矯正が適しているかどうかの判断は歯科医師がおこないます。
咬み合わせに大きな問題があったり、前後左右に顎がずれているとマウスピース型のインビザライン矯正では歯列を整えることが難しく、ワイヤー型歯科矯正を併用する必要もあります。
こういった症例に対して適切に判断をして治療を選択できる医師の経験が必要です。
また、インビザライン矯正は、3Dデータを用いて完成形をシュミレーションしてコンピューター上で治療計画が作られます。
一見、歯科医師の技術は重要ではなさそうにみえますが、自動的に作られる治療計画はあくまでもコンピューターによるものなので、実際には予定通りに歯が動かない場合もあります。
歯科医師の経験と技術により治療計画の適切な修正が必須です。
世界中の人の歯列のデータによって作られるコンピューターの治療計画でさえも、個別性には対応しきれないこともあるのです。
経験と実績のある歯科医院、歯科医師を選びましょう。
1日の装着時間を守る
インビザライン矯正はマウスピースを装着して、歯を理想の位置へ動かしていく歯科矯正です。
基本的にはマウスピースを1日20時間以上装着している必要があります。
食事と歯を磨くとき以外は、就寝時もふくめて装着し続けることが求められます。
取り外しは自分でできる反面、装着時間を守れていないと、歯の移動が遅くなり治療計画が延長してしまうことがあります。
マウスピースを外している時間が長いと、動かしている最中の歯が元の位置へ戻ってきてしまい再装着できなくなってしまったり、強い痛みを感じることがあります。
理想の歯並びを実現するために、装着時間は守るようにしましょう。
インビザラインの取り替え期間を守る
最初の歯列から理想の状態まで少しずつマウスピースを替えていくため、複数枚を作製します。
歯科矯正期間中の通院は1〜2ヶ月に1回ですが、通院のときにいくつかのマウスピースをまとめてお渡しします。
医師が指定したとおりに自宅でマウスピースを交換していきます。
取り替え期間や日付を守らずに、ずっと同じマウスピースを装着していたり、歯が動く前に次のマウスピースを装着してしまうと治療計画がずれてしまいます。
口内ケアをして虫歯を予防する
歯科矯正中は虫歯になりやすいといわれます。
というのは、歯科矯正といえば従来はワイヤー型でありワイヤーは容易に外せないので、歯磨きがしづらいのです。
一方でマウスピースは自分で簡単に外すことができるので、歯磨きや口腔ケアをしやすいです。
それでも虫歯になってしまったら、歯科矯正を一旦中断して虫歯の治療をしなくてはなりません。
歯科矯正の治療計画がずれてしまいますし、虫歯によって歯を削ったりするとマウスピースが合わなくなってしまうこともあります。
虫歯にならないように丁寧に歯を磨きましょう。
後戻りを防ぐために保定期間を守る
インビザライン矯正に限らず、歯科矯正の失敗に多いのが「後戻り」です。
後戻りとは、歯科矯正で移動させた歯が元の位置へ戻ってきてしまうことです。
歯の下には骨や組織があり、歯を支えています。
マウスピースで歯が移動すると一見歯並びが整い、完成したと思いがちですが歯の土台となっている骨や組織はまだ移動しきれていません。
マウスピースの装着期間が終わると同時に歯科矯正が終了したと思われる方も多いですが、マウスピースの装着期間が終了したらリテーナーと呼ばれる保定装置をつける必要があります。
保定装置の装着期間は、最低でも歯科矯正をした期間と同じ期間といわれています。
個人差がありますが後戻りは放っておくと、とても起きやすいので保定期間も守ることが大切です。
インビザライン矯正はこのような人におすすめ
- 目立たずに歯科矯正をしたい
- 普段通りに食事をしたい、人と食事をする機会が多い
- 金属アレルギーがある(ワイヤーの装着が困難)
- 装着時間やスケジュールを守れる
- 抜歯が必要ない、必要であっても歯の移動距離が少ない
- 骨格には問題がない
- 虫歯ができやすい
インビザライン矯正は施術効果も高く、人気の歯科矯正です。
しかし、骨格に問題があり歯列に影響している場合や、重度の咬み合わせの悪さがある場合にはマウスピースで対応できないこともあります。
また、自己管理も必要になるので、マウスピースの脱着と装着時間を守れない場合は治療効果が望めません。
インビザライン矯正の期間
インビザライン歯科矯正の治療期間は、個人の歯並びの状態によって異なるので断言することはできません。
歯並びのデータをアライン・テクノロジー社へ送ってマウスピースが届いた段階で治療計画はおよそ出来上がり治療期間もわかります。
平均的には3ヶ月〜2年間といわれています。
マウスピースの装着期間が終了したら後戻りを防ぐためにアライナーを装着する保定期間があります。
保定期間は、マウスピースの装着期間と同じ期間、またはそれ以上が推奨されているので実際にはもっと長く時間がかかります。
咬み合わせのクセや骨格の痩せなどで、歯は一生涯動き続けます。
保定期間が終了してもときが経つと、歯科矯正後すぐの歯列の状態から少しずつ変化していく可能性があります。
保定期間は長ければその分良いといわれているので、最低限の保定期間がすぎても就寝時だけは装着する、などと工夫をするとより歯科矯正の効果を長持ちさせることができます。
インビザライン矯正の治療料金
インビザライン矯正の料金は、移動させる歯の範囲や移動距離によって変わります。
赤坂さくら歯科クリニックでは、初回のカウンセリングを無料でおこなっているので、気軽にご相談ください。
カウンセリングから歯科矯正を専門におこなっている医師が担当するので、安心してさまざまな疑問をお尋ねください。
歯の状態を正しく把握するために治療を開始する前に検査をします。
当院では検査料金は一律で55,000円です。
検査によって、インビザライン矯正が適しているのか、ワイヤー型も併用した治療が適しているのか、などが具体的にわかります。
その後に治療料金や治療計画も含めてご提案させていただきます。
回数払いやデンタルローンもご用意しています。
赤坂さくら歯科クリニックの特徴
当院は、患者さまが生涯にわたりお口の健康と美を維持していくために、という理念で診療しています。
一時的な対処法ではなく、常に患者様にとって、生涯を考えたときに最適な治療を検討し提案しています。
インビザライン矯正に関しても、矯正歯科の医師と審美歯科のエキスパートの院長土黒が精密な診断と治療計画をたてます。
当院の特徴を6つ紹介します。
治療の「見える化」
診療の際には、処置前後、処置中の様子をマイクロスコープを用いて25〜40倍の倍率で写した動画や画像をお見せします。
治療の見える化を実現し、治療計画や治療時間も患者様の主体で進めていくことで、治療の先が見えて満足できる歯科治療を目指しています。
患者さまを「お待たせしない」
完全予約制のため、診療を時間通りにはじめて予定時間に終了することを基本としています。
患者様の時間を必要以上に拘束しないよう注意し、ご希望によってオンライン診療もおこなっております。
「女性ドクター」による安心の診療
当院は、ドクターもスタッフも全て女性の歯科クリニックです。
女性ならではの気配りの行き届いた診療環境のもと、患者さまひとりひとりに寄り添った治療をおこないます。
また、衛生士は担当制のため相談もしやすく、患者さまに合わせたオーダーメイドの診療を提供しています。
「相談しやすい」カウンセリング
患者さまとお話する機会をとても大切にしています。
初回カウンセリングにも十分に時間をかけて患者さまの要望、お悩みを丁寧にお聞きしています。
治療内容がわかりやすく伝わるよう、画像や資料を用いて説明し、患者さまの希望や予算をもとにした最適な治療計画を作成していきます。
「痛くない」治療への配慮
治療中に感じる痛みが最小となるように、さまざまな取り組みをおこなっています。
事前に治療内容や治療計画を説明することで患者さまの不安を和らげ、治療中も声をかけさせていただくなどして緊張を和らげるようにしています。
施術内容やご希望によっては、麻酔科医による安全な麻酔をして眠りながら治療を受けることもあります。
駅近で「通いやすい」歯医者さん
赤坂駅から徒歩0分に位置する赤坂さくら歯科クリニックは、赤坂見附駅や溜池山王駅からも近くアクセスの良いクリニックです。
診療時間も、お昼休みの時間帯に診療をしたりとお仕事の合間にも通いやすくなっています。
歯並びのお悩みは赤坂さくら歯科クリニックへおまかせください
インビザライン矯正をはじめとして審美歯科は、歯科医師の技術によって治療の満足度が異なる施術です。
赤坂さくら歯科クリニックでは、インビザライン矯正の適応の可否や、理想とする歯列までにかかる時間や料金など初回カウンセリングをはじめとして丁寧に説明をおこない、患者さまに寄り添った治療をしています。
より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をお待ちしております。