インビザライン

インビザラインのリファインメントとは?リファインメントが必要になる原因や流れについて解説

歯科医師
土黒さくら医師
(赤坂さくら歯科クリニック)

鹿児島大学の歯学部を卒業した後、大型医療法人グループの歯科医院の分院長に就任しました。その後、そのほかの歯科クリニックで経験を積んだ上で、赤坂さくら歯科クリニックを開設しました。私はインビザライン認定医として、インビザラインやキレイラインの治療を日々実施しており、多くの患者様から満足の声をいただいています。

インビザラインは、歯列矯正治療の方法のひとつで、ワイヤーを使用せず透明のマウスピースを使い歯並びを改善する方法です。

矯正をしていても目立たないことで近年人気が高まっているインビザラインですが、実際に矯正を行っていると、「リファインメント」や「追加アライナー」について耳にすることがあるでしょう。

今回は、リファインメントのことについて詳しく解説していきます。

インビザラインのリファインメントとは

インビザラインで歯列矯正を行っている中で、治療計画通りに歯の動きが進まない場合やより理想的な歯の形にするための新たな要望が出てくることがあります。

そのような時に治療計画を修正し新しいマウスピース(追加アライナー)を作成することが必要になりますが、この修正作業のことを「リファインメント」と呼びます

歯の動き方には個人差があり、リファインメントは必ずしも全員が行うものではありませんが、インビザラインで矯正する人の約8割以上の人がリファインメントを行っています

リファインメントが必要になる原因とは

リファインメントが必要な場合は以下の通りです。

    1. 治療計画と異なる歯の動きがみられる
      インビザラインを始めて、実際に歯が動き始めると、計画とは違った動きをしてくる歯もあります。
    2. かみ合わせがよくない
      歯が並び始めると、見た目はきれいでも、特に奥歯のかみ合わせがずれてしまうことがあります。かみ合わせが悪いと頭痛や顎関節症などのトラブルの原因になってしまうことも多いので修正を行います。

このような状態になる原因を解説します。

マウスピースの装着時間が短い

インビザラインはご自身での取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際にはマウスピースを外すことができます。

しかし、インビザラインでは1日20時間以上のマウスピース着用をすすめられており、着用時間が短いと計画通りに歯が動きません。

また、マウスピースを着用していない時間が長いと、せっかく動いた歯が後戻りを起こしてしまいます

この後戻りは、元の位置に歯が戻るわけではなく違った方向へ動いてしまうことが多いため、計画とは違った歯並びになってしまいリファインメントが必要になります。

マウスピースの変形

インビザラインでは、日常のマウスピースの取り外しを患者様ご自身で行っていただきます。

着脱の際にうまく装着できなかったり、力がかかりすぎてしまうことがあります。

毎日の着脱でマウスピース自体が変形してしまうと、歯に合わなくなってしまい計画通りの治療ができません

歯を動かすのに時間がかかる場合

歯を動かす距離が長い歯並びの矯正は、計画通りに進まないことがあります。

また、奥歯やねじれている歯は、ほかの歯に比べて動かすのに時間がかかる場合が多く、追加のマウスピースを作成します。

矯正途中で追加の目標が出てくる

治療計画通りに歯が動き、歯並びが整ってくる中で、患者様の方で「この歯をもう少し動かしたい」「計画にはなかった歯も矯正したい」といった新たな要望が出る場合もあります。

最初の治療計画でイメージできなかった部分が出てくることもあるので、そこに対応するために治療計画を修正します。

リファインメントなしで終了することもある?

インビザラインを使用した矯正治療において、歯の動きには個人差があり、上述したように、リファインメントを2〜3回行う場合が多いです。

しかし、元々の歯並びの不揃いが軽度であり、噛み合わせの問題が少ない症例などは初回のマウスピースで計画通りに矯正でき、リファインメントを必要としないことがあります

当院では、「エクスプレスパッケージ」や「インビザラインライトプラン」といったメニュ-において、リファインメントなしで歯列矯正治療を終了する患者様がいらっしゃいます。

<症例1>インビザラインライトプラン

治療期間 5ヶ月
治療費 396,000円
年齢・性別 20代女性
Before

After

Before

After

<症例2>インビザラインライトプラン

治療期間 7ヶ月
治療費 396,000円
年齢・性別 30代女性
備考 矯正後の後戻り

Before

After

Before

After

リファインメントの流れ

実際に治療計画の変更が必要でリファインメントを行う際には、基本的には矯正初期と同じ流れで計画の修正を行っていきます。

歯の精密検査と治療計画の変更

必要に応じて、歯型の採取、パノラマレントゲンやCT撮影を行い、検査データを確認しながら担当医が治療計画の変更を行います。

マウスピース(追加アライナー)の製作依頼

治療計画等をインビザラインの会社に送り、マウスピース(追加アライナー)の製作を依頼します。

追加アライナーができるまでに1〜2か月かかる場合もあるため、その間はこれまでのマウスピースを使用して治療を行います。

マウスピース(追加アライナー)の完成

追加アライナーが完成し、当院に到着したら、これまで通り歯科医師の指示の期間で新しいマウスピース(追加アライナー)を装着し治療をすすめます。

リファインメントに必要な追加アライナーの枚数は?

1回のリファインメントでおよそ15枚〜30枚の追加アライナーを作成しますが、具体的な枚数は治療計画によって前後します。

また、1度のリファインメントで約半年ほど治療期間が伸びますので注意が必要です。

治療計画の作成・説明の段階で、ある程度リファインメントが必要になることが予想される場合には、治療期間等についても丁寧に説明させていただきますのでご安心ください。

リファインメントの費用

リファインメントにあたり、計画修正のために行う検査費用や追加アライナーの費用などは、インビザラインのメニューやクリニックによって違います

当院には歯列矯正のエキスパートであるドクターが在籍しており、カウンセリングにて丁寧にお悩みをお伺いし、先進の機器による的確な診査・診断のもと、患者さま一人ひとりにぴったりの治療プランをご提案させていただいております。

その際に、費用面についても細かくご説明いたします。

まとめ

インビザラインの治療途中で、計画の修正を行うためのリファインメントについて解説しました。

歯の動き方は個人差があるので、しっかりマウスピースを装着していても計画と多少の誤差が出てきてしまうこともあります。

インビザラインの効果は、ドクターの技量によっても変わってきます。

患者様の歯の状態や理想の歯並びへの理解、生活習慣等を踏まえたうえで、最初に作成する治療計画は歯科医師によって大きく変わってくるからです。

赤坂さくら歯科クリニックは矯正歯科・審美歯科のエキスパートが精密な診断と治療計画を立て、安心してインビザラインを行うことができますので安心してご相談ください。

より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をお待ちしております。

監修医師:土黒 さくら

インビザライン認定ドクター

キレイライン認定ドクター

略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科クリニック 開院

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