インビザラインが浮く原因は?奥歯や浮く感じはどのくらいか対処法を紹介
- 歯科医師
- 土黒さくら医師
(赤坂さくら歯科クリニック)
鹿児島大学の歯学部を卒業した後、大型医療法人グループの歯科医院の分院長に就任しました。その後、そのほかの歯科クリニックで経験を積んだ上で、赤坂さくら歯科クリニックを開設しました。私はインビザライン認定医として、インビザラインやキレイラインの治療を日々実施しており、多くの患者様から満足の声をいただいています。
インビザラインは、透明のマウスピースを装着して行う歯科矯正です。
インビザラインで使用するマウスピースは、矯正開始前に検査を行い、きちんとそれぞれの歯列に適合するように作成していきます。
しかし、インビザラインでの矯正を開始した後、浮く感じがする経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「奥歯あたりが浮きやすい感じがする」
「インビザラインが浮く原因は?」
「対処法ってあるの?」
そんな疑問を解決出来るように、インビザライン矯正中にマウスピースが浮く感じがする時の原因や対処法をご紹介します。
また、どのくらいの浮きなら許容範囲なのかも解説しますので、インビザライン矯正での浮く感じについて気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
インビザラインで浮く感じがするのはなぜ?
インビザライン矯正を開始してすぐのマウスピースが浮く感じは、問題ない場合がほとんどです。
矯正を開始した直後は、まだマウスピースがしっかりと歯に馴染んでいません。
そのため、「何か浮いている感じがする」といったことが起こります。
通常、治療で歯が動いていけば、マウスピースが浮く感じはしなくなりますので、安心してください。
インビザラインで浮く時に許容範囲ってあるの?
インビザライン矯正では、マウスピースが2mm以内の浮き方であれば、大丈夫です。
マウスピースが歯に馴染んでくると、すき間も徐々になくなってきます。
数日ほどすれば、浮きも気にならなくなるでしょう。
しかし、マウスピースが2mm以上浮いてしまっている時には注意が必要です。
マウスピースが変形してしまっているなど、何か問題が生じている可能性があるため、医師に相談するようにしましょう。
インビザラインで奥歯が浮く感じがする
インビザライン矯正をしていて、奥歯部分のマウスピースが浮く感じが気になったことはありませんか?
この理由は、前歯よりも奥歯のほうが低いため、マウスピース装着時の持続力が低くなりがちなためです。
装着時間が長くなるほど、奥歯部分のマウスピースが浮きやすくなってしまう傾向があります。
また、奥歯を噛みしめてしまうクセのある方も要注意です。
噛みしめの力によって奥歯部分のマウスピースが変形してしまい、浮く感じがするといったこともあります。
インビザラインでマウスピースが浮く原因
インビザラインの矯正中にマウスピースが浮くことには、いくつか原因があります。
ここでは、なぜマウスピースが浮いてしまっているのか、それぞれの原因について詳しくご紹介します。
最初から形が合うわけではない
インビザライン矯正は、マウスピースでの矯正力を考えて作成しているため、マウスピースが元々の歯列と合っていない部分があります。
そのため、しっかりと適切な方法でマウスピースを装着しないと、インビザライン矯正中にマウスピースが浮くという現象に繋がってしまいます。
インビザラインで矯正治療を行う時は、マウスピースをしっかりと正しい方法で装着するように注意しましょう。
問題のない浮きであれば、数日経てば歯列に馴染み、気にならなくなります。
アタッチメントが外れている
インビザラインでマウスピースが浮く原因として、アタッチメントが矯正中に外れてしまい、浮く原因になっているということもあります。
アタッチメントには、歯の動きを調整したり、マウスピースを歯にフィットさせたりする働きがあります。
そのため、アタッチメントが外れてしまうと、マウスピースがしっかりとはめ込まれなくなってしまいます。
アタッチメントが外れていないか、自分のマウスピースをしっかりとチェックしてみましょう。
マウスピースの順番を間違えている
そもそも使用するマウスピースの順番を間違えてしまっているために、浮く原因になっていることも考えられます。
インビザライン矯正では、治療計画に基づいて、矯正段階ごとにいくつかのマウスピースを作成します。
そして、作成したいくつかのマウスピースを順番に使用することで、治療を進めていきます。
マウスピースを使用する順番はきちんと分かるようになっていますが、たまに順番を間違えてしまうケースもあります。
今の矯正段階に合っていないマウスピースを使用しているとなれば、当然歯列と合うことはありませんよね。
マウスピースを装着するときは、きちんと順番が合っているか確認してから装着するようにしましょう。
マウスピースの装着時間が合っていない
インビザライン矯正中は、マウスピースの装着時間をしっかり守っていないと、歯がきちんと計画通りに動いていきません。
そうなると当然、マウスピースが歯列と合わなくなってしまいます。
インビザライン矯正中は、マウスピースを1日22時間以上装着する必要があります。
しかし、マウスピースの装着時間が短いなど問題があると、計画通りに歯が動かずに、マウスピースが合わなくなってきてしまうのです。
キレイな歯を目指して治療を始めたのに、装着が不十分で治療が進まないなんて、もったいないですよね。
インビザライン矯正を行うときは、しっかりとマウスピースの装着時間を守ることが大切です。
インビザラインが浮く時の対処法は?
インビザライン矯正中にマウスピースが浮く感じがしていると、違和感で1日中気になってしまいますよね。
出来れば、快適に矯正生活を送れる方が嬉しいです。
そんな時には、まず簡単な対処法を試してみるのがおすすめです。
ここでは、マウスピースが浮く時にすぐに自分で出来る簡単な対処法を、詳しくご紹介します。
マウスピースを正しく装着する
インビザライン矯正中にマウスピースが浮く感じがするときは、まずは装着時間が合っているかを、もう一度よく確認しましょう。
インビザラインの矯正中は、1日22時間以上マウスピースを装着することが必要です。
マウスピースを装着することで歯を動かしていき、理想の歯並びに整えるのがインビザライン矯正の特徴です。
装着時間がしっかりと守れていなければ、歯はきちんと動きません。
違和感などでマウスピースを外したくなってしまうかもしれませんが、出来れば食事中以外は装着しておくように心がけましょう。
また、マウスピースを装着する前に、使用する順番が正しいか確認することも大切です。
使用するマウスピースの順番が違えば、もちろん歯と合わずに浮いてしまいます。
使用する順番が合っているか、こちらもよく確認してみましょう。
インビザラインが浮くときは医師に相談する
インビザラインで矯正していて、マウスピースの浮きが気になるとき、自分で出来る対処法を実践しても改善しない場合は、すみやかに歯科医師に相談してください。
問題ない場合は、マウスピースの使用法をきちんと正しくすれば、解決します。
しかし、解決しない場合は、マウスピース自体に問題がある可能性が考えられます。
また、マウスピースを一段階前のものに戻さなければいけなかったり、治療計画の変更も必要になってきたりする可能性もあります。
せっかく矯正をしていても、問題があるままだとなかなか治療が進まなくなってしまいます。
そのため、
・インビザライン矯正中にマウスピースが2mm以上浮く
・マウスピースを正しく使用しても改善しない
というときには、必ず一度医師に相談するようにしましょう。
インビザラインが浮く時の原因や対処法まとめ
今回は、インビザライン矯正中にマウスピースが浮く感じがするときの原因や、簡単な対処法について詳しくご紹介しました。
インビザラインで矯正を開始して、マウスピースが浮くときは、いくつかの原因が存在します。
特に、矯正を開始したばかりの頃は、マウスピースがまだ馴染んでおらず浮きやすい傾向にあります。
マウスピースの浮きは、大体2mm以内なら許容範囲内です。
自分で出来る対処法として、まずはマウスピースの装着時間をしっかりと守ることが大切になってきます。
もし対処法を実践しても改善しない場合や、マウスピースが浮く原因が分からない場合には、すみやかに医師に相談するようにしましょう。
参考になりましたら幸いです。
より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をおまちしております。