出っ歯の原因とマウスピースによる矯正方法
- 歯科医師
- 土黒さくら医師
(赤坂さくら歯科クリニック)
鹿児島大学の歯学部を卒業した後、大型医療法人グループの歯科医院の分院長に就任しました。その後、そのほかの歯科クリニックで経験を積んだ上で、赤坂さくら歯科クリニックを開設しました。私はインビザライン認定医として、インビザラインやキレイラインの治療を日々実施しており、多くの患者様から満足の声をいただいています。
出っ歯に悩みを抱え、治療方法を探している方が多くいらっしゃいます。
出っ歯は治らないと考えている方、安心してください。正しい矯正をすれば、安全に短期間で出っ歯を治すことが可能です。
今回の記事では、出っ歯の原因と問題点を解説した後に、出っ歯の矯正におすすめなインビザライン矯正と気になるであろう市販のマウスピースの効果について紹介します。
赤坂さくら歯科クリニックでも、マウスピース矯正の中でインビザライン矯正に力を入れています。
治療の際には、是非検討してみて下さい。是非参考にして頂きたいと思います。
出っ歯の原因
出っ歯の原因は先天的なものだけでなく、知らず知らずのうちに行っている習慣から引き起こされることが多々あります。
原因を理解することで、出っ歯対策になり、出っ歯の悪化を防ぐことにも繋がってきます。
ここから出っ歯の原因について詳しく解説していきます。是非参考にしてみて下さい。
遺伝
遺伝により、上顎が大きく発達してしまう、または下顎の成長が遅いと、下の歯が引っ込んだ状態になり出っ歯を引き起こします。
遺伝による出っ歯は先天的なものであり、具体的な対策方法はありません。
もし、先天的な出っ歯の場合は、歯列矯正をする必要があります。
おしゃぶりを長期間使用した人
子供の頃におしゃぶりを長期間使用した人は出っ歯になる可能性が高まります。
なぜなら、おしゃぶりを口で吸う際に上の歯を押してしまうことがあるからです。そのため、歯が前に押し出され出っ歯の原因になってしまいます。
おしゃぶりはできるだけ早めに卒業させることが望ましいです。
指しゃぶりをしている人
子供の頃から指しゃぶりの癖が付いている人は、出っ歯になる可能性が高まります。
なぜなら、指をしゃぶる際に上の歯に触れてしまうことがあるからです。その結果、上の歯が押され出っ歯になる原因になってしまいます。
今でもこのような癖をお持ちの方はすぐにやめましょう。
また、アイスの棒や箸などを舐める行為も同様にやめることが望ましいです。
習慣になってしまっている癖は改善することが難しいです。だから、日々意識して継続することが重要になります。
爪を噛む癖がある人
指と同様に、爪を噛む癖がある人も出っ歯を誘発します。
更に、爪を噛むことで爪が歯と歯の間に入り込みすき間ができることもあります。
大人の方でもこういった癖をお持ちの方はいらっしゃると思います。
今からそういった癖を改善していくことで、出っ歯の予防に繋がります。
口呼吸をする人
普段から口を開けて呼吸をしている人も出っ歯になりやすくなります。
基本的に口を閉めて鼻呼吸をすることが理想です。
しかし、口呼吸をしてしまうとベロが上の歯に付いた状態になってしまいます。すると、ベロが上の歯を押し出してしまい、出っ歯の原因となります。
口呼吸は睡眠の際にもしている可能性があります。睡眠時の口呼吸には寝る前に鼻呼吸テープを使って口を閉めた状態にしておくと良いでしょう。
しっかりと継続することで、自然に口を閉じて鼻呼吸ができるようになります。
唇を噛む癖のある人
特に下唇を上の歯で噛む人は気を付けなければなりません。
唇をかんだ際に、唇が上の歯を押し出す形になってしまいます。これにより、出っ歯が発生します。
唇を噛むことは日常でもよくあるため、常に意識をして気を付けることが必要です。
ベロを前に出す(ベロで前歯を押す)癖のある人
これは口呼吸とも繋がってきます。
口呼吸をしている人は、自然とベロが上の歯の部分まで前に出ることが増えます。その結果、出っ歯が誘発されます。
基本的にベロは上あごのへこんだ部分に付けるようにしましょう。
ベロを上下の前歯の間にはさむ癖のある人
集中していると、ベロを上下の歯の間に挟む人がいらっしゃいます。こちらも、上の歯を前に押し出してしまうため、改善が必要です。
気づいたらすぐに直すことで、癖を少しづつ改善することが可能です。
ベロを前歯で噛む癖のある人
こちらもかなり行っている方が多いのではないでしょうか。
ベロを前歯で噛んでしまう癖のある人も、改善が必要になります。ベロが上の歯を押し出し、出っ歯の原因となります。
だから、ベロを噛むことは基本的にやめておくことが望ましいです。
下顎の成長が遅い
出っ歯になる原因の1つに挙げられるのが、下顎の成長が遅いことです。
現代の人々は、柔らかい物を噛むことが非常に増えました。
しかし、柔らかい物を食べ過ぎると噛む力が弱くなり、結果として下顎の成長を遅くさせます。
固い物を食べる習慣をしっかりと作る必要があります。
うつぶせ寝が多い
うつぶせで寝ると歯が寝具に触れる状態になります。その圧力により歯が動いてしまい、出っ歯が発生します。
寝る際は基本的に仰向けにしましょう。
出っ歯の問題
ここまで出っ歯の原因を解説してきました。
では、出っ歯が生じることによって、どのような問題が発生するのでしょうか。次に、出っ歯による問題を詳しく解説していきます。
見た目
まず初めに挙げられるのが、見た目の問題です。
出っ歯で見た目のコンプレックスに悩まされ、当クリニックに相談に来る方が非常に多いです。
特に笑った際に歯が出っ張って見えてしまい、笑うことに不安を感じる方が多いです。
出っ歯の改善により、自然に笑顔になれることが増えるようになります。
口臭・虫歯・歯周病のリスク
出っ歯によって増えるのが口呼吸です。
歯が前に出っ張ることで唇を閉じることが難しくなり、口呼吸になりやすくなります。
口呼吸になると、日常生活や睡眠時に雑菌等が入りやすくなり、虫歯や歯周病の発生確率が大幅に上がります。
また、口呼吸は口の乾燥に繋がり、口臭が気になるといったことが発生します。
更に、歯磨きの際に磨けない部分が出来ることがあるため、虫歯になる可能性が増えます。
ケガのリスク
出っ歯になると、転んだ際に歯が折れやすくなります。
常にケガのリスクを気にしながら生活しなければいけないため、ストレスを感じる場面が非常に多くなります。
嚙み合わせ
出っ歯になると、物を噛む際に歯をずらさなければならないため、正しい噛み方が出来なくなります。
そして、顎の1部分に負担が集中してしまいます。その結果、顎関節症などに悩まされることが増えます。
また、顎関節症は不定期に現れる症状のため、不安を感じる方が非常に多いです。
出っ歯の改善にはマウスピース矯正
出っ歯の矯正にはマウスピース矯正がおすすめです。
なぜなら、出っ歯の改善は自力では難しいからです。
歯並びを綺麗にすることは高度な専門知識が必要になります。間違った方法で行うと、歯並びを更に悪化させる可能性を含んでいます。
出っ歯を改善するためには、専門のクリニックで矯正を行うことが望ましいです。
ここでは、出っ歯を改善するためのマウスピース矯正での治療方法と、当クリニックで実際に行っていることを混ぜながら解説していきます。
矯正治療を検討する際に、是非参考にして頂ければ幸いです。
マウスピース矯正で出っ歯は治ります
以前ではマウスピース矯正は、出っ歯の治療に向かないとされてきました。
しかし、現在では様々なメーカーが出っ歯を改善できるマウスピースを提供しています。
マウスピースの種類も豊富に存在し、患者様の状態に合ったマウスピースをクリニックで選択できるようになり、より確実な治療が可能になりました。
症状がひどい場合
歯が骨格ごと前に飛び出した状態の場合、マウスピースとワイヤーの2つを利用した矯正が有効になります。
出っ歯の原因となっている歯を1本抜き、歯の形を整える際には、マウスピースを用います。その後、全体の歯を手前に移動させるためにワイヤーを用います。
2つの手法を上手く利用することで、難しい症例にもしっかりと対応することが可能になります。
マウスピース矯正の期間と費用
マウスピース矯正は期間と費用の幅が非常に広い矯正です。
実際の出っ歯の程度などにより、2つが決定するため、実際に相談してみる必要があります。
ここでは、異なる状態による期間と費用の目安を紹介します。費用はクリニックによって異なるため、参考程度に捉えて頂ければと思います。
期間
マウスピースのみの矯正になると、期間は最短3か月程で終了します。
マウスピースとワイヤーを用いた矯正の場合は、1年以上かかることがあります。
費用
マウスピース矯正になると、費用は10〜30万円程度となります。
マウスピースとワイヤーを用いる場合は、100万円程度の料金が発生します。
市販のマウスピースに効果はあるの
最高で100万円以上費用が発生する歯列矯正と比較して、市販のマウスピースは数千円から入手することができます。
しかし、市販のマウスピースは、矯正に対しての効果があるのでしょうか。
ここでは、市販のマウスピースに期待できる効果と懸念点をお伝えします。
市販のマウスピースで矯正する前に、一度確認してみて下さい。
矯正の効果はない
市販のマウスピースには、舌を正しい位置に移動させる事により、睡眠時の口呼吸を改善する効果や歯ぎしりなどを防止する効果を持ちます。
つまり、出っ歯になる習慣を改善し、予防する効果が期待されます。
しかし、1度出っ歯になったものを矯正する効果は期待できません。
矯正に使用するマウスピースは、現在の歯並びや原因などを明確化したうえでオーダーメイドで作成されます。
市販のマウスピースでは症状に焦点を置いた改善が不可能なため、出っ歯を矯正する効果は期待できません。
その上、予期しない歯並びに変化してしまう可能性もあるため、市販のマウスピースでの矯正は考えない方が無難です。
歯並びの保証がされない
市販のマウスピースで矯正するとなると、確実に歯並びが改善できる保証が無いため、悪化した場合には結果的にクリニックにお越しいただく必要があります。
矯正の期間についても不明確なため、歯並びが変化しないことも多々あります。
クリニックでの矯正についてもある程度の期間を要するため、悩みを早く改善したい方はクリニックに一度相談することをおすすめします。
マウスピース矯正ならインビザライン矯正
近年、大注目されているのがインビザライン矯正です。
これまでマウスピースとワイヤーを用いなければ治ることのなかった、難しい出っ歯も改善することができます。
ここでは、マウスピース矯正の中でも特にお勧めなインビザライン矯正について紹介します。
治療をするにあたり、是非参考にしてみて下さい。
インビザライン矯正とは
インビザライン矯正とは、マウスピース矯正の中で最もおすすめな治療法です。
ワイヤー矯正とは違い、透明なマウスピースをはめ込んで矯正するため、治療していることが目立ちにくいというメリットがあります。
また、定期的に歯のチェックをし、移動した歯に合わせたマウスピースを装着するため、痛みが発生しにくいことが特徴です。
治療方法
治療の前に入念なカウンセリングを行った後に、歯型を取ります。その上で、インビザラインが適用可能であった場合は実際の治療に入ります。
次に、取った歯型を基にマウスピースを作成し、実際に取りつけます。
マウスピースを取り付けた後は2週間を目安にクリニックにお越し頂き、歯の移動状況を確認します。そして、移動状況に合わせたマウスピースを新しく取り付けます。
マウスピースに慣れてきたら、2〜3か月に1回程度来院していただくことになります。
そして、徐々に歯を動かすことで矯正をしていきます。
当クリニックでは、治療後にも保安装置のマウスピースを作成するため、治療後に歯並びが変わってしまうことを防いでいます。
出っ歯が治った後も原因になる行為は意識的に改善しなければなりません。
インビザラインの料金
出っ歯が少し前に出ていて、部分矯正が適用できる場合は30万円から治療が行えます。
全体矯正を行う必要がある出っ歯の場合は80万円から、難しい歯並びの場合は100万円からが相場となります。
これはあくまで目安の数字です。
クリニックによって料金の違いがあるため、実際に調べてみることをおすすめします。
赤坂さくら歯科クリニックでは、部分矯正が39万6千円から、全体矯正が99万円から行うことができます。
支払いは分割払いにも対応しているため、すぐに治療を行うことが可能です。
インビザラインの治療期間
インビザラインの治療期間は症状によって異なりますが、部分矯正は3か月程度、全体矯正は1年以上掛かるとされています。
当クリニックでは、部分矯正は3か月程度で完了し、全体矯正だと最短で1年、最長で2年が目安の期間となっています。
まとめ
ここでまとめに入りたいと思います。
出っ歯の原因は先天的なものから後天的なものまで様々存在します。生まれつき悩みを抱えている方も多くいらっしゃいます。
今までは、実際に出っ歯に悩みを抱えていても歯列矯正への不安がありました。
しかし現在では、医療の発達によりインビザラインが普及しました。
インビザラインなら、痛みや周囲の目を気にせずに安全で確実な治療を行うことができます。
出っ歯は専門的な知識を有したクリニックでなければ改善できません。
赤坂さくら歯科クリニックでは、専門知識を有した医師が、治療からアフターフォローまでを手厚く行っています。
皆さんも、是非、インビザラインを使用した出っ歯の改善を検討してみて下さい。
より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をお待ちしております。